苦手なあの人とどう付き合う?④~協調タイプ(サポーター)~
「苦手なあの人とどう付き合う?」と題してアドラー心理学とは違う視点から人間のタイプ分けを見ていますが、このテーマの記事も今日で4回目となりました。
※前回までの記事はこちらから
今回は「サポーター」とも言われる「協調タイプ」について説明したいと思います。表で見ると感情表現度は「高い」が、思考表現度は「低い」というタイプになります。
協調タイプ(サポーター)の特徴は?
このタイプの人にピッタリ当てはまる表現が、いわゆる「いい人」です。対人関係において「和」の構築を重視し、陰で人々を支える「縁の下の力持ち」的な存在と見ることができます。
性格の特徴として、とても友好的で親しみやすい点が挙げられます。「協調」タイプですから、読んで字のごとく個人で何かをするというよりは、集団で物事に取り組み、全員で目標を達成することを好みます。そして、率先して集団を引っ張るのではなく、リーダーに従う方を好みます。他者との関係性の構築、または協調性を重視するので、周囲に対しとても気配り上手。人の心を読むのに長けていて、他者を支援・援助することに喜びを感じます。
このタイプの人は「和」を重視するので競争的環境を好まず、また慎重な性格なのでリスクを伴う局面も好きではありません。思考表現度が低いこともあり自己主張は控えめです。ですから頼み事をされると「ノー」と言えない、ということが多々起こります。そして、「ノー」と言わない代わりに、自分がした支援や援助などの行動はきちんと認めてもらいたいという欲求をもっています。ですから、仮に頼まれごとを引き受けて、きちんとやったにもかかわらず、相手からお礼など大した反応がないと「せっかく、やってあげたのに!」とか「大変だったんだから、もっと感謝してくれてもいいのに!」という考えに陥いる傾向があります。
協調タイプ(サポーター)の弱点は?
次に協調タイプ(サポーター)の弱みについて見ていきたいと思います。ストレスのかかる場面や問題を抱えたとき、このタイプの人は果たしてどんな反応を見せるのでしょうか?もともと自己主張が控えめなタイプですから、そのような状況では抱いている感情を抑えて黙縦的になる傾向があります。先ほども述べたように他者との対立を避け、「和」を優先する性格でもあるため、例え自分にとって嫌なお願い事をされたとしても、その感情を表に出さず、場合によっては笑顔で引き受けてしまいます。
協調タイプ(サポーター)と付き合う際に気をつけなければいけないのは実はこの部分です。周囲の人たちからは本人の本音を読み取りにくいので、誤解が生じやすいのです。本人が嫌な反応を見せないので、傍から見ればその状況に満足していると思いきや、実はストレスを感じながら我慢しているだけ、ということが起こりがちです。そして、それが原因である日突然心の病にかかってしまったり、退職してしまったりすることが起こるです。周囲の人から見れば、まさに青天の霹靂と感じることでしょう。
ですからこのタイプの人と付き合う上では決して表面上の反応を鵜呑みにしてはいけません。日頃から頻繁にコミュニケーションをとって本人に対し気に掛けていることを示し、本音を語ってくれるような関係性を築くようにしてください。
協調タイプ(サポーター)へのアプローチは?
このタイプの人と物事を進めるには、お互い合意をとることが重要です。一方的にお願いごとをすると、そもそも断れないタイプなので全てのタスク受け入れてしまいます。そして、それが本人にとって大きなストレスに発展していくのです。ですから、「他にも作業があるだろうから断ってもいいんだよ」とか、「大変そうだけど大丈夫?無理だったら遠慮なく言ってね」等、気遣いを示しながら、相手が断りたい時は遠慮なく断れる環境を作りながら合意をとっていくとよいでしょう。
このタイプの人は意思決定に関しても周囲との協調を考えながら慎重に行いますので、即断・即決を求めないことです。仮に即断・即決を求めると、