• 渡邉幸生(アドラー・ビジネスマネジメント協会代表理事)

【コラム】アドラー心理学に見る闇営業問題:保身のための嘘

最終更新: 2月13日


吉本興業の芸人達を中心とした闇営業問題が世間を賑わせました。

この問題について、アドラー心理学の観点からマネジメントに生かせる部分を取り上げたいと思います。

まずこの問題の論点のひとつに、反社会的勢力からお金を受け取ったか否かについて「金銭は受け取っていない」と嘘をついていた点がありました。

これについて、当事者である田村亮さんは嘘をついた理由として「保身のため」と述べました。

「嘘」を正当化するつもりは決してありませんが、この「保身のため嘘をつく」ということ、これは人間であれば誰にでも起こりうることだと思います。

その人にとって失うものが大きければ大きいほど、人は保身に走ってしまうものです。

職場で上司であるあなたは、部下に対してぜひこうした人間の心理を十分に把握してほしいと思います。

例えば、仕事上で何か問題が起きた時、部下にその原因を追究したとしても「真実」が語られるとは限りません。

「保身のために嘘をつく」「保身のために話を大げさにする」ということは十分に起こり得ることであると事前に想定してほしいと思います。

視点を変えて言えば、部下の「保身のための嘘」を引き出しているのは、実は上司であると見ることもできます。

「なんで、そうなったんだ?」

「それは本当なのか?どうなんだ?」

と、問い詰めても部下は葛藤の中でもがき苦しむだけでしょう。

「そんなことを言っても、結局は嘘をつく本人が一番悪いじゃないか!」

そういった声はもっともで、私もそう思います。

しかし、もしそれで嘘が見抜けなければ目の前の問題は解決できないどころか、更に悪い方向へと発展していきます(吉本興業の問題も正にそうです)。

その場合、問題の結果責任を負うのは上司であるあなた、ということになるかもしれません。

では、どうするか。

アドラー派のコーチングやカウンセリングに「起こりうる結末を予想させる」というものがあります。

問題を起こした当人は多くの場合パニックに陥っていて、「その場をどうしのぐか」という点しか見えていません。

そんな時、上司のあなたは冷静にこれからの本人の意思決定がどんな結末になり得るのか、また上司として会社としてどんなサポートができるのかを示しながら話し合ってほしいと思います。

本人も今後起こり得る未来を想定できれば、意思決定もしやすくなるでしょう。

嘘をつけば、後々取り返しのつかない事態になるかもしれないと判断できるかもしれません。

真相追求も人対人での取り組みですから、相手の感情をおもんばかる対応を心掛けてほしいと思います。

【終】

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